私たちはそれぞれの「あたりまえ」を生きています。つまり、「私にとっての当たり前」は、「あなたにとっての当たり前」ではないかもしれない。ISSOKU編集部は、車椅子で生活する近藤さんを取材し、一つの「あたりまえ」をご紹介します。
お話してくれた人
ゆりごろう さん
大学生長崎に暮らす大学3年生。生まれつきの脳性麻痺で歩くことが難しいため、車椅子で生活している。
好きな食べ物は「おもち」で、本を読むことが好き。
「あたりまえ」の生活
佐倉:本日はよろしくお願いします。
ゆりごろう:よろしくお願いします。普段こういうことはあまり話さないので、緊張しています。
佐倉:取材を受けてくださってとても嬉しいです!私もなんだか緊張してきました…(笑)
ーー早速ですが、いつ頃から車椅子での生活が始まったのですか?
ゆりごろう:車椅子での生活は、物心ついた時から始まっていました。覚えている歳で言うと5歳ですかね。手術を受けてから車椅子での生活が本格化したと思います。
佐倉:そうなのですね。幼少期から車椅子で過ごされているのですね!
ゆりごろう:はい!ずっと車椅子で過ごしているので、私にとっては車椅子での生活は特別なことではなく「あたりまえ」になっています。私の日常です。
バスの乗車拒否
ーー車椅子で生活する中で何か「困るな〜」というご経験があれば教えてください。
ゆりごろう:車椅子を使わずに生活している人はあまりないとは思いますが、バスで乗車拒否をされることがあります。
佐倉:え!バスに乗ることを拒否されてしまうのですか!
ゆりごろう:そうなんです。人が多い時や、乗り込む場所によっては「乗れません」と言われてしまうのです。車椅子に対応できる人がバスを運転していないとかもあるようです。
佐倉:バスには車椅子マークがあるので、誰でも利用できると思っていました…ショックです…
ゆりごろう:本当は大学にもバスで通学したかったのですが、介助する人がいなければ難しい地形なので断念しました。
佐倉:確かに、坂があると介助する人が必要になりますよね…
ゆりごろう:バスだけではなく、エレベーターも同じなんですよ。人がたくさん乗っていると、車椅子の人は待たなければいけなくなってしまいます。いろんな事情があって使っている人もいるかとは思いますが、もしエレベーター以外の他の選択が可能なのであれば、エスカレーターなどを利用してほしいなって思います。